
2026年4月8日、国内最大級のIT展示会「Japan IT Week」にて、株式会社primeNumberのSenior Data & AI Strategist 大澤 温がカンファレンスに登壇しました。本カンファレンスは「人間の努力では、もはや追いつけない。AI時代、変化追随企業はどう生まれるか — 次世代の経営手法 Generative Data Management とは」と題し、primeNumberが提唱する、AIをデータマネジメントプロセスそのものに統合する新たな経営手法を発表しました。

- 変化への適応に「人間の限界」という壁が立ちはだかる
- なぜデータ基盤が、全社的な協調の「カギ」になるのか
- 次世代の経営手法「GDM(Generative Data Management)」とは?
- GDMがもたらす3つのコア・バリュー
- 実践例:「CDP構築の迅速化」と「企業参謀AI」
- 最後に
変化への適応に「人間の限界」という壁が立ちはだかる
セッションの冒頭、大澤は現代のビジネス環境を「ゆく川の流れは絶えずして」という言葉を引用して考察しました。地政学リスク、規制変更、サプライチェーンの混乱、そしてAI技術の急速な進化など、外的環境の変化因子は複雑に絡み合い、もはや予測不可能な状態です。
これらの変化に適応しようとする際、企業の前には「3つの人間の限界」が立ちはだかります。

- 認知の限界:人は、大量の情報を同時には捉えきれない。
- 時間の限界:人は24時間連続で働くことができない。
- 組織の限界:視座・部門・情報の分断が、全体最適を阻む。
この限界を突破する鍵はAIとの協調です。大澤は「AIは高速・大量生成を担い、人間はその成果を活用して、意思決定と対人折衝を行う。この役割分担を明確にした上で、人とAIが協働することが極めて重要です」と説明しました。
なぜデータ基盤が、全社的な協調の「カギ」になるのか
生成AIの登場以来、AIが関与する業務範囲は企業活動全体に拡大しました。かつてのAI活用が審査・検知・監視といった一部の分野に限られていたのに対し、生成AI以降はほぼすべての業務にAIが入り込んでいます。
こうした全社的なAI活用を支えるのが「データ基盤」です。バラバラのシステムに散在しているデータを1箇所に集約することで、人もAIも「全社視点」を持つことが可能になります。

しかし、ここで深刻な課題が生じます。従来型のデータ基盤は重厚長大であり、価値を発揮するまでに数か月を要します。その間に外部環境が激変してしまうため、「変化に追随するための基盤が変化に追いつかず、経営機会を逃している」と大澤は従来型の手法に対する危機感を共有しました。
次世代の経営手法「GDM(Generative Data Management)」とは?
この課題を克服するために、primeNumberが新たに提唱する経営手法が「Generative Data Management(以降、GDM):自律型データマネジメント」です。

GDMとは、AI技術をデータ管理・活用プロセスそのものに深く統合し、人・データ・AIのインタラクションを極めて直感的なものに変貌させる、AI時代の新たな経営手法です。従来のデータマネジメントが、人が決めた「ルール」に基づきデータを「蓄積・整備」することに焦点を当てていたのに対し、GDMではAIが自律的にデータを「収集・加工・最適化」することで、データ基盤そのものを企業の成長エンジンへと進化させます。
GDMがもたらす3つのコア・バリュー
GDMがもたらす価値として以下の3点が挙げられます。
- 変化適応を自律的に生み出す
必要なデータを自ら取り込み、変化に応じてデータ基盤自体を自己拡張・自己修復し続けます。外部環境や業務の変化をAIエージェントが読み取り、次に集めるべきデータソースや情報の粒度、構造等を横断的に判断します。 - すべての人に事業貢献を生み出す
最新データをもとに、AIが事業機会と改善余地を特定し、収益に結びつく提案を継続的に創出することで、一部の専門家だけでなく、全社員に「企業参謀的な知性」を届けます。 - ガバナンスに継続性を生み出す
意図しない個人情報や機密情報の混入を、AIが定期的にモニタリングします。大規模化しやすいデータリスク管理を、AIによってサステナブルな取り組みへと変化させます。
実践例:「CDP構築の迅速化」と「企業参謀AI」
セッション後半では、具体的な実践事例を紹介しました。
マーケティング領域では、過去の構築知見を取り込んだ基盤整備AIを利用することで、通常1年近くかかるCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)の構築期間を大幅に短縮するアプローチを示しました。
また、自社事例として、プロダクト利用統計や商談議事録など多角的な情報を基盤に蓄積し、AIが「企業参謀」となって顧客の事業価値を高める提案を示唆する取り組みについても触れています。
最後に
GDM は、収益機会を広げ、リスク管理を支え、変化への追随力を高める、成長し続ける経営手法です。私たちprimeNumberは、データとAIを企業の成長エンジンへと進化させる専門家として、このGDMの実現を強力に推進します。
本件に関してご興味をお持ちの方は、下記よりプロフェッショナルサービスまでお問い合わせください。