
こんにちは、primeNumberです。
primeNumberのポッドキャスト「素数ラジオ」のnote版、今回はコーポレート本部VPを務める山口さんとコミュニケーション本部VPの岸本さんとの対談です。
ヤフーで14年間経営企画やIR業務に携わり、ウェルスナビを経て2025年6月にprimeNumberへ入社した山口さん。IR責任者として株価を3〜4倍に押し上げた経験や、データビジネスでのジョイントベンチャーでの学びを活かし、挑戦を楽しむマインドで新たなステージに挑む山口さんのキャリアストーリーをお届けします。
番組の本編や、山口さんが趣味の音楽や映画、海外でのMBA取得について語った後編についてはぜひポッドキャストでお楽しみください。
https://listen.style/p/primenumber/nlaldl25
https://listen.style/p/primenumber/8bkgcza1
自己紹介とprimeNumber転職の経緯
岸本: まずは自己紹介からお願いできますか。
山口: コーポレート本部VPの山口と申します。primeNumberには2025年の6月から入社しましたので、もうすぐ2ヶ月が経とうとしているところです。
岸本: まだ2ヶ月ということですけれども、これまでのご経歴をご紹介いただけますか。
山口: 前職はウェルスナビ株式会社というFintechの会社で、経営企画本部の責任者として経営企画と経理を見ていました。ここは1年半ぐらいしかいなくて、その前がヤフー株式会社に合計で14年ほどおりまして、ここでは3年から4年ごとに経営企画本部をやったりIR部に行ったり、それからジョイントベンチャーで、子会社で取締役副社長として出向したりということをやっていました。
岸本: 私も前職ヤフーなので、そこでもご一緒していた時があるんですけれども、primeNumberに転職された経緯を簡単に教えていただけますか。
山口: そうですね、これはもう岸本さんが来いと言ったから来たんですけれども、というのは冗談ですけれども(笑)。
岸本さんからは去年11月ぐらいに最初お声掛けいただいたんですけれども、その時はちょっとまだ前職で大きいプロジェクトに関わっていましたので、ちょっと待ってくださいとお伝えしました。
それが落ち着いて改めてということで、岸本さんやCEOの田邊さんだったりとお話しして、まさかまさか前の会社1年半で辞めると思ってなかったんですけど、それで退職をしましてこちらにジョインしたという形になります。
岸本: 最終的にprimeNumberのどんなところに魅力を感じて転職を決められたのか、そのあたりいかがでしょうか。
山口: そうですね、やっぱり一番大きかったのは自分がこれまでいろんなトラックレコードがありましたけれども、その中でも全くなかったようなフェーズの会社だったということが一つ。
それからもう一つは、私もともと子会社の時にやってた会社というのがやっぱりデータを扱う会社だったんですよ。それが2013年ぐらいですかね。その時は時期尚早だったのか、全く成功できずにですね、その時の悔しさがあるのでそのリベンジをしたいというのがもう一つですね。
あとは面接させていただいていろいろとお話を聞いて、中にいる人間の皆さん素晴らしい人たちが揃っているなと思ったこともあります。
入社後の実感とコーポレート部門のやりがい
岸本: どうですか、実際転職してみて2ヶ月経ちましたけど。
山口: そうですね、正直まだ2ヶ月なのかというぐらいの濃さでですね、あっという間にいろんなことをやってここまで来たというところなんですけども、入った時と逆があるのかと言われると、そんなことは一切なくてですね、本当に働いていらっしゃる方は皆さん本当に優しい方だし、それぞれで使命感を持って仕事をやっている方ばかりだし、話しやすいし、会社の中にも活気があるしということで、イメージ通りの会社でしたという感じですね。
岸本: 具体的に今入って改めてどんなお仕事をされているかご説明いただけますか。
山口: 今はコーポレート本部の責任者をやっていますので、その下に入っている経営企画、それから経理、それから法務ですね、この3つを主に企業価値の最大化に向けて頑張っているというポジションです。
それぞれやっているファンクションは大きく違うんですけれども、やっぱり会社を会社然とするために、皆さんがしっかりと事業を伸ばしていくための土台ですので、ファイナンスの側面だったり、それからリーガルの側面だったりから会社を後方支援している、そういうイメージですかね。
岸本: primeNumberのコーポレート部門のやりがいとか、ここは来て実際やってみてよかったなとか、そういったところはありますか。
山口: やりがいという意味では、今まではすごく個々で優秀な人たちがたくさんいたと思うので、コーポレート部門に関しても、本当に少数の人間で、それぞれの分野でガンガン回して、会社がちゃんと走れるようにする土台が作れていたと思います。
ただ一方で、ここまではここで頑張ってきたんだけれども、ここからまた違うペースで違う景色の会社になっていくためには、やはり全体でコーポレート本部として機能を発揮する組織にしなきゃいけないと思っています。そういう連携を作れるような、例えば経営企画と経理とか分かりやすいですけれども、より連携して大きいことをできるようなところをやっていかなきゃいけない、そういうのを作るのがやりがいという感じですかね。
非連続的な成長を遂げるためにコーポレート本部として仕掛けていく
岸本: 今後primeNumberで自分はこれやっていきたいなとか、自分じゃなくてもいいですけど会社としてぜひこういうところを実現していきたいなとか、何かそういうところってあったりしますか。
山口: そうですね。事業部と違って、なかなかコーポレート本部から会社を大きく揺るがすような、そういうことってなかなかないと思っているんですね。
ただ、会社がこれから大きくなるためには、今の延長線上じゃなくて非連続的な成長を遂げていかなきゃいけないと思っていまして、その中でコーポレートとしてこれから仕掛けていかなきゃいけないなと思っているところは、やっぱりM&Aとかそういうところですね。新しい会社をこのprimeNumberという会社にくっつけて、指数関数的な成長を遂げるような会社にしていきたいというふうに思いますね。
岸本: ワクワクしますね。仮にもしそういう話があったら、どういうふうに文化融合していくのかとか、会社としてどういうふうにより良くしていくのかみたいなところで、すごくこれまでのprimeNumberにないチャレンジが出てくると思います。
山口: (M&Aで)買ったら買ったでですね、今度はPMIでその後が待ってまして、そちらの方がより一層大事だと思ってます。またそれを通して会社自身も大きくなっていく、成長していくんだろうなというふうには思いますね。いろんなことを経験する必要が会社としてあると思います。
過去の修羅場体験からの学び
岸本: これまでの仕事の中で、過去すごく難しかったとか、こんなこと大変だったなみたいな、赤裸々な話があれば聞いてみたいなと思うんですが、どうですか?
山口: もう本当にいろんな修羅場があったんですけど、まず前職で言うと、前職ウエルスナビなので、ご存じの方はご存じだと思うんですけど、MUFGさんに100%子会社化されるというプロジェクトがありました。前職で言うとそれが一番大変で、何が大変かというと本当にもう1週間で中期経営企画を作ってくれ、みたいなことがあったりしました。
あとは前々職のヤフーの時、岸本さんご存じだと思いますが、私がIR責任者になった瞬間に、その瞬間の決算でヤフーが初の減益を発表するというですね、とんでもない時にIR責任者になりました。あの時株価が多分史上2番目くらい安くて、そこからもういろんな外部の機関投資家からもいろんなことを言われましたね。
最終的にはそこから3倍4倍くらいまで株価持っていきましたが、とても大変だった思いがあります。
岸本: なんか今お話聞いた2つだけでも、すごい。1週間で中期経営計画を1週間で作るというのが。
山口: そんなことできるのかと思って、できるんですね。
岸本: 今の2つのエピソードから、すごくこの辺学んだなとか、これは本当に今後に繋がったみたいなことって何かありますか。
山口: 特にIRの方ですけど、より一歩も二歩も相手のことの先を考えながら話さなきゃいけない説明の仕方というのが、身についたというかまだまだなんですけど意識するようになりました。
こういうことを言うと相手はこういうことを言ってくるだろうなみたいな、将棋みたいな感じですけど、そういうのを先回りで考えて、かつ相手が分かりやすいように組み立てるにはどうすればいいかみたいな、そういう修業をやってきたみたい学びでしたね。
岸本: 確かに想定問答じゃないですけど、こういうこと言ったらこういうふうに返しがあるだろうなっていうふうにイメージしておかないと、その後打ち返せですよね。
山口: そうなんです。だからそういうのも頭の中に入れながら話すみたいな。
岸本: 自分のコメントが会社の代表をするような。
山口: そうですね。僕のコメントで1000億ぐらい時価総額減ったのかなとか、そういうのを感じながら対応しています。
ジョイントベンチャー時代のデータビジネスへの挑戦
岸本: 先ほどこれまでの経歴でジョイントベンチャー、データのビジネスやられたってお話ありましたけど、具体的にどんなことをやられたんですか。
山口: その時はですね、ヤフーとあとブレインパッドというデータ分析で上場している会社との2つのジョイントベンチャーの会社で、Qubitalデータサイエンスという会社で、広告関連の事業を手掛けていました。
具体的にはデータを分析して、それの広告分析から出たインサイトをもとにコンサルディングを行うという、今のプロフェッショナルサービス+DMPみたいなサービスです。当時はヤフーの大きい戦略としてデータの戦略があって、5つぐらいある戦略の1つということでやってました。
岸本: さきほどこの事業がうまくいかなかったという話があったんですけど、お話しできる範囲でどんな感じだったのか聞いてもいいですか?
山口: コンセプトとしては、ヤフーという会社がDMPを提供して、そこにヤフーのデータとお客さんの広告関連のデータを全部混ぜてそれを分析すれば、それはとても良いインサイトが出るでしょう、という感じだったんですが、広告で最終的にアウトプットして価値が出るっていうのは、なかなか見えづらいところではあるんですよね。
山口: そんな中で、営業形態としても、ヤフーがDMPをまず入れなきゃいけないし、我々の営業だけでは動けず向こうの営業と一緒に動かなきゃいけないといったいろんな縛りがある中で、ヤフーみたいな巨人と、ブレインパッドという、そのときはまだ中小企業のような形の企業が一緒にやってたんですね。
そういうビジネス的なところのバリューをなかなか発揮できなかったのもそうですし、会社としての体力があまりにも違いすぎる中で、比率的にはほぼイーブンな形で出資してやってたんで、やっぱり両者の思いというのはずれてくるんですよ。そういうところでなかなかうまくいかなかったというところがありますね。
岸本: ビジネスとしては少しうまくいかなかったというお話があると思うんですけど、そこから山口さんに得たものって何かありましたか?
山口: そうですね、得たものっていうよりも、気づかされたことがすごく多かったっていう感じですね。
まず自分自身がまだまだ経験もスキルも足らなくて、今やったらもっとうまくできたはずなんだけど、そのときは本当に自分のいろんなビジネスナレッジが足りなかったっていうところが気づかされた。
もう一つ気づかされたっていうのは、ちょっと先ほども言ったんですけども、やっぱりジョイントベンチャーの難しさっていうんですかね。お互いがやりたいと思うことは意識としてはあっているんだけど、やっぱりその両社のコンディションというか体力というか、そういうのがあまりにも違いすぎるとなかなかうまくいかないということがわかりました。
今後そうやってM&AとかジョイントベンチャーとかPMIとかやるときには、この経験考えてちゃんと動かなきゃいけないなと思っていますね。
好きな8 Elements
岸本: 前半最後なんですけど、primeNumberのバリューに8 Elementsというものがあって、山口さん、好きな8 Elementsはありますか?
https://note.primenumber.co.jp/n/n5e8116787bf3
山口: そうですね。8 Elementsというと、やっぱり「挑戦を楽しむ」っていうものが一番自分のこれまでのキャリアにも合っているし、一番共感できるところかなと。もちろん他のものも素晴らしいものでそこに大差があると思ってはいないんですけど、今までの自分に一番合っているし、共感できるところかなと思いますね。
岸本: ありがとうございます。本当に前職の状況を考えて、まさかprimeNumberにこのタイミングでいるとは、多分半年前ぐらいは思っていなかったと思うので、そういう意味でも挑戦を楽しまれている。本当に体現されているなと思うので、ぜひぜひ今後も一緒にいろんな挑戦をしていきたいなというふうに改めて私も思いました。
収録を終えて by 山口さん
いまここにいる自分をちょっと立ち止まらせて自分史を振り返ることで、自分の物事の捉え方も随分変わってきたことや、人生の岐路で当時下した決断がどのように今日まで繋がってきたかが改めて俯瞰でき、とてもいい機会を頂きました。素数ラジオに感謝です
今回のインタビューでは、山口さんの豊富な経験と、そこから得た深い学びについてお話していただきました。特に、IR業務やジョイントベンチャーでの修羅場体験から培われたコミュニケーション力と、失敗から学ぶ姿勢が印象的です。
primeNumberという成長フェーズの会社で、山口さんがどのような新しいチャレンジを仕掛けていくのか、M&Aやジョイントベンチャーでの経験を活かしたコーポレート戦略にも期待が高まります。
番組の本編や、山口さんが趣味について語った後編についてはぜひポッドキャストでお楽しみください。
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