祝30回!過去登壇者が振り返る5年間の軌跡。 #DataEngineeringStudy 記念回イベントレポート

2025年7月18日、primeNumberオフィスのイベントスペース「CC LOUNGE」にて、Data Engineering Study(通称DES)第30回記念回「過去登壇者と振り返るデータエンジニアの技術とキャリアのこれまでとこれから」を開催しました。

https://forkwell.connpass.com/event/357942/

DESはデータ分析に精通した講師をお招きし、データ分析基盤の「これまで」と「これから」を学ぶことを趣旨として開催している勉強会・コミュニティです。今回でついに30回目、そしてコミュニティ立ち上げ5周年を迎えました。この節目の回では、過去に登壇いただいた方々を再びお迎えし、当時語っていただいた技術的な取り組みやご自身のキャリアの「その後」について5分間のLT形式でお話しいただきました。

イベントの様子を動画でご覧になりたい方は、下記アーカイブをご覧ください。

https://www.youtube.com/live/UppgeRpIb8g?feature=shared

過去登壇者と振り返るデータエンジニアの技術とキャリアのこれまでとこれから

DATUM STUDIO株式会社の山口歩夢さんは、「Streamlitで実現できるようになったこと、Streamlitが実現してくれたこと」と題し、2023年のDES#25でStreamlitによるデータカタログについて発表した後の変化について語りました。Streamlitの技術的進化だけでなく、書籍執筆やキャリアチェンジなど、Streamlitが自身にもたらした「作ること」「伝えること」「挑戦すること」の楽しい経験を紹介しました。
株式会社MonotaROの吉本直人さんは、「プラットフォームづくりのその前に、各ドメインに入ってデータプロダクトを作ろうとしている話」と題し、2021年のDES登壇時から3年半の変遷を発表しました。当初のプラットフォーム構築から、各ドメイン内でのデータ管理推進とデータプロダクト作りを進めた流れについて語りました。
コミューン株式会社の前側将さんは、「データエンジニアリングを成果に繋げるためのデータ戦略に関する葛藤」と題し、スタートアップでのデータチーム立ち上げから5年間の試行錯誤を振り返りました。データチームが直接売上貢献できるようにするための種まきや、データチーム立ち上げを通じてどのようにキャリアの幅が広がったかを紹介しました。
株式会社ヤプリの阿部昌利さんは「室長の逆襲」と題した発表を行いました。過去職場でのデータサイエンス室 室長就任時の挫折を乗り越え、現職で再起し室長に舞い戻った経験と、データを通じてさらなる成果を上げるためどのようにメンバーを展開していったのかを話しました。
SnowflakeのYoshi Matsuzakiさんは、2020年のDES#5でSnowflakeのアーキテクチャを「筋がいい」と紹介しましたが、今回のDESでは「Snowflake のアーキテクチャは本当に筋がよかったのか」というタイトルで、4年半の答え合わせを実施。入社1年も経っていなかった当時から現在までの環境の変化も振り返りつつ、本当に筋がよかったのかを検証しつつ、自身のキャリアがどう変化したのかも話しました。
安江昌野さんは共催LTとして、Forkwellのサービスを「ITエンジニアのキャリアに本気で向き合う転職サイト」と紹介。また、注目のイベントとして「ClineからClaude Codeまで!AIエージェント、freeeはどうやって全社導入した?」を案内しました。
株式会社primeNumberの中根直孝さんは共催LTとして、クラウドETL「TROCCO」がどのような変遷を辿ってきたかを紹介。1年で100以上の新しいコネクタを提供するプロジェクト「Connect 100+」、Dockerがあればどこでも転送ジョブを実行できる機能「Self-Hosted Runner」にも触れました。
株式会社DataMarketの岩崎晃さんは、過去登壇時にデータオーケストレーションツールDagsterについて発表しましたが、今回は「いま使っている技術スタックと、これからのこと」と題して、その後のDagstarの話や、現在扱っている技術スタックのデータメッシュ構成、Data Clean Roomについて紹介しました。
株式会社AbemaTVの田中聡太郎さんは、DES#11ではdbtを活用したデータセット設計やモデリングについて発表。そこから4年たった今回は、「データエンジニアリングにおいて、4年前と変わったこと、変わらないこと」と題して、データエンジニアを取り巻く技術の変化と不変の要素について、個人的に重要と考える観点から分析しました。
グーグルクラウドジャパンの山田雄さんは、過去のDES登壇でBigQueryについて話していたら気づいたら中の人になっていたというキャリアを紹介。SIer、フリーランス、ユーザ企業を経てGoogleCloudに至るまでのキャリア選択について語りました。
Classi株式会社の伊藤徹郎さんは、DES#3、#9ではデータ分析基盤の浸透に必要なことと、Classiのデータ組織の歩みを発表しました。今回はその続編として、あらためて当時の活動を振り返りつつ、データにとどまらず責務範囲が広がっていくキャリアの一例として、その後の活動を共有しました。
株式会社ZOZOの塩崎健弘さんは、DES#1での発表当初はデータ基盤のみの管理者だったのが、データ基盤の充実とGoogle Cloud活用システムの増加に伴い、いつの間にかGoogle Cloud全体の管理者も兼任するようになった経緯を紹介。データエンジニアの知見が現在の管理業務にどう活かされているかも語りました。

5年間の軌跡と今後への期待

今回の第30回記念回では、過去の登壇者の皆さんがそれぞれ異なるキャリアパスを歩みながらも、データエンジニアリングや新たなる分野で継続的にステップアップし続けていることが印象的でした。技術の進歩とともに個人のキャリアも多様化し、より専門性を深める方向や、より広い範囲をカバーする方向など、さまざまな可能性があることが示されました。

また、今回をもってレギュラーメンバーとして活動されていたゆずたそさんが卒業となり、オンラインでコメントをいただきました。また、新たなアドバイザーとしてクラスメソッド株式会社のさがらさん、stable株式会社の宮﨑一輝さん、株式会社10XのYasuhisa Yoshidaさんに加わっていただきました。

次回のData Engineering Studyでは、新たに迎えたアドバイザーの皆さまと公開企画会議を行います。お楽しみに!

https://forkwell.connpass.com/event/363198/